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Y**U
Fantastic history of the Middle World!
This book gives a clear brief description of the history of the Middle World with some deep thoughts on the recent history!
安**子
イスラム教徒の世界史教科書(という想定のイスラム史)
○アフガン系アメリカ人が、イスラムの視点から世界史を書いてみたというもの。つまりは、イスラム史になる。記述は具体的でとても面白い。英語もきわめて平易。マホメットは人間臭く愛すべき人物に描かれている。スンニー派とシーア派が分かれた経緯もよくわかる。特に前半(イスラム教の確立期)の物語が面白い。イスラム教とイスラム教徒について理解したいと思う人にはぜひお勧めしたい。○今日のイスラムを理解するうえで大切だと思ったことは、次のようなことだ。すなわち、キリスト教は来世における幸福を願うが、イスラム教はほんらい来世ではなく現世の政治経済の改善向上を目指すものらしい。だから、コーランには世俗的なトラブルの解決策などが豊富に盛り込まれている、この世の政治も経済も生活もコーランによって規律されることになる。もちろん、コーランが書いていない事象も多いのだが、そのようなコーランの空白部分はイスラム法学者の解釈によって埋められる。こうしてイスラム法学者は世俗的事項についても支配力をふるうに至る(イランが良い例であろう)。
L**S
西洋が正しいと思うイスラム世界の歴史
本書を読んで驚いたのは、高校の世界史の授業の内容とほぼ全く同じだったことだ。教育課程の内容が深く、本書に出てくる内容をカバーしている、というのではなく、ほぼ習ったことが、スコープ的に大きくも小さくもなく、同じニュアンスで語られているのである。だから、本書が教科書的でつまらないということではなく、構成の良さ・細部とグランドストーリーの記載のバランス・読み手に沿った語の使用・readableなストーリーラインといった長所を兼ね備えた良書であることに間違えはない。ただし、その視点は、西洋の視点に対してイスラム界の視点を持ち込むということではなく、西洋のイスラム界に対するバイアスを並べく排除した、西洋の視点の調整といった感じである。ここが、高校の世界史と同じニュアンスになる理由だと思う。つまり、日本の教育課程の出所は、この分野で欧米の文献を多く参照にしているため、両者の観点が近づく結果になるということとこと思う。しかし、例えば、アフガニスタンに住んでいるムスリムが、キリスト教のスウェーデン人に対して、them vs us的な考えをしていたのかと考えると違うだろう。日本も江戸時代は仏教だが、だからと言って同じ仏教国であるタイ・ミャンマーを同胞として気にかけるという発想かなかったように、イスラム界も地理的に広く、ムスリムも一様なはずがない。そのように考えると、本書はやはりイスラム界からの視点というより、西洋のアカデミアの再確認といった具合なのだろう。西洋のアカデミアで正しいとされる視点に沿って話を進めるのももちろん良いが、対象地域の直接的な文献に触れ、視点の多様性や可能性を探究するのも深みにつながるのではと感じた★★★★
さ**ん
Middle Worldの歴史
Middle Worldとは筆者の造語で、地中海世界と中国の間の地域を指しています。これまで、西洋における世界史で(日本においても同様)、部分的かつ細切れにしか語られてこなかったこのMiddle Worldの歴史を、イスラムの観点からみた一貫した物語として描くのが本書の目的です。西洋における世界史は間違っていて、それをイスラムの観点から正すという本ではありません。西洋側の人間にもイスラム世界の枠組みを歴史的に理解してもらい、西洋とイスラム世界との間の有意義な議論に貢献したいという筆者の願いは十分に叶えられていると思います。特に、18世紀頃から始まるイスラム世界のThe Reform Movementsを大きく三つの流れ(secular modernism, Wahhabism, Political Islamism)に分けて説明している点は、既存の知識の整理にとても役立ちました。著者はイスラム教徒である在米アフガニスタン人ですが、記述内容は中立公正だと思いますし、大変お薦めできる本です。
か**ん
イスラムを理解するのに格好
イスラムの発端から現代まで書かれている。その歴史を理解するには良いが、現代の中東諸国事情や相互関係については物足りない。
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1 day ago
1 week ago